
📰 はじめに
eBay輸出を行うセラーにとって、2025年は大きな転換期です。
米国での デミニミスルール撤廃 により、関税15%を誰が負担するのか?(DDP vs DDU) が重要なテーマとなっています。
さらに、日本郵便やFedEx、DHLといった 物流キャリアの規制変更 も進んでおり、セラーの価格戦略や販売力に直結しています。
本記事では、
- DDPとDDUの違い
- 価格シミュレーション
- キャリア別の特徴と最新規制
- 受取拒否・クレーム防止のポイント
を整理し、今後のeBay輸出戦略に役立つ最新情報をお届けします。
📌 DDPとDDUの違い(関税負担の基本)
DDP(Delivered Duty Paid|関税込み)
- セラーが関税を負担
- バイヤーは追加費用なしで安心
- 価格が高くなり、競争力を失いやすい
DDU(Delivered Duty Unpaid|関税別)
- バイヤーが関税を負担
- 表示価格が安く見えるため競争力が高い
- 多くのバイヤーは制度を理解していない
👉 eBayセラーの視点では、現状DDUが有利 と言えます。
📊 価格シミュレーション(1万円の商品)
- 前提条件:商品価格 10,000円 / 関税率 15%
DDP(セラー負担)の場合
誤解:単純に「10,000 × 1.15 = 11,500円」でOKではない。
理由:関税は「販売価格」に課税されるため不足。
- 11,500円販売 → 関税1,725円 → 残額9,775円
- 利益確保できず赤字化
👉 正解: P−(P×0.15)=10,000P – (P × 0.15) = 10,000P−(P×0.15)=10,000
→ 必要売値 11,765円(+17.6%)
DDU(バイヤー負担)の場合
- 10,000円販売でOK
- セラーは利益を守れる
- バイヤーに関税が課されるが、価格優位性あり
📸 ここに「DDP=高価格 / DDU=低価格」の比較イラストを挿入
🚚 物流キャリア別の最新動向
FedEx
- FICP:高速だがバイヤーのFedExアカウント必須
- IE/IP:アカウント不要で利用可能
- 関税未払い → 発送人に請求
- 「関税未払い証明書」でセラー保護申請可
DHL
- 関税支払いが完了しないと配達不可 → 踏み倒しリスク低い
- 配達の信頼性が高い
- DDU対応可
日本郵便(EMS)
- 新ルール速報:100ドル以下の商品しか発送不可(速報ベース)
- 個人間のみか? BtoCも対象か? → 続報待ち
- 関税未払い → 一定期間後に返送され損害限定
SPEEDPAK
- 強制DDPで価格が高騰
- バイヤーに不人気
- 今後セラーはFedEx・DHLへ移行予測
💡 セラーの販売戦略
- FedEx活用
- FICP不可ならIE/IP利用
- 商品説明に「FedExアカウント必要」と明記
- DHL活用
- 「関税未払い=受取不可」と説明
- バイヤーに支払い方法を明確化
- 日本郵便(EMS)対応
- 100ドル制限を注視
- 個人間 / BtoC可否を確認後に戦略調整
- セラー保護の仕組み
- 証明書を依頼しeBayセラー保護制度を活用
- 実績を顧客に伝え安心感を提供
🌍 日本からの発送は有利
- 日本は 世界的に関税率が低い国
- 中国・EUからの輸入より追加負担が小さい
- 「高品質+低関税」でバイヤーにとってコスパが高い
✅ 結論:今後のeBay輸出戦略
- DDPは+17%上乗せ必須 → 価格が高くなる
- DDUは価格競争力を維持できるため有利
- キャリア選択が売上を左右するカギ
- 日本郵便の100ドル制限など、規制変更に即応できる体制構築が必須
🙇 最後に
今回ご紹介した「関税負担の仕組み」「デミニミスルール撤廃」「キャリア別の最新規制」は、セラーにとって売上・利益に直結する重要なテーマです。
👉 クレーム削減・受取拒否防止 のためにも、バイヤーへの事前説明と柔軟な戦略が欠かせません。
ぜひ本記事を参考に、今後の販売戦略に活かしてください。